国文科1期生の藤井(旧姓白田)嫩子さんが詩集『さくらんぼのうた』(若葉社)を出版しました(資料は若葉社の許可を得て転載)。
藤井さんは、第3回童謡詩部門優秀賞を受賞しました。現在、東京都西東京市に在住し、日本児童文芸家協会の評議員、児童文学同人誌「新すずかけ」代表として活躍しています。
なお、夫の藤井晨一氏は画家で、11月に西東京市こもれびホールで個展を開催する予定です。
藤井さんよりメッセージを寄せていただきましたので紹介します。
「さくらんぼのうた」に寄せて
山形女子短期大学国文科第1期生として卒業以来、数えれば40年の膨大な時間が経ち、一昨年還暦を迎え来し方をふり返りました。
三十代半ばの結婚、子育てで子どもたちの親を慕う一途さに、生きて在ることの健気さに心を打たれ、書き留めておいた詩を一冊に一年かけて手づくりした詩集を出版しました。
「さくらんぼのうた」を、母校に寄贈させていただきました。西東京市、小平市小中学校、兵庫県山崎小学校、小川未明館、前橋文学館、浜田広介記念館、城北高等学校、女満別図書館など、ゆかりの地で読んでもらっています。
大人と子供の絵本至光社社長武市八十雄氏より「ぱっとあけたとき、ぬくもりがあるいい本。ふつうとちがうものを感じた。心があたたまるいい詩、さくらんぼの実がみんなの心の中にとびこおんでいっていると思う。自分の心にも届いた。読んですごく心にきたのでお電話しました」と、お言葉をたくさんいただき感激しました。子どもとの生活に追われていたころ、富澤学園創立者富澤カネ先生から届いたメッセージ“今あなたは幸せですか、元気に生活をがんばっていますか”と呼びかけてくださった、卒業生の幸せを祈る母なる深い優しさに涙あふれたことを忘れられません。
山短での生活もなつかしく思い出します。明るい学舎で、図書館や先生の研究室を訪れ、蔵王の山を目の前に屋上で風に吹かれ、友と談笑しました。印象に残る授業は、歌人結城哀草果先生がもんぺ姿で登壇し「白鳥は悲しからずや海の青空の青にもそまずただよふ」、「やわらかに柳あおめく北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに」を朗詠なさったこと、はるばると心に響く歌声でありました
生活面では、郵便局11年、市立図書館13年勤務。日本児童文芸家協会に在籍、折々に詩を掲載。今年、五月山形芸文館で初の藤井晨一絵画展開催は、恩師志鎌先生ご夫妻のご縁に感謝でございます。故郷は人を育み心にぬくもりをくれます。