子ども学科の「子どもフォーラム」開催(2)(2007.2.16)
 2月10日(土)、平成18年度「子どもフォーラム」で、15:00から約30分、オペレッタ「赤ずきんと狼の不思議な穴」を公演しました。「あらすじ・台本・演出のポイント」を一部紹介します。

あらすじ・台本・演出のポイント
 総合演習全体のテーマであり、建学の精神である「敬・愛・信」を基にオペレッタの創作に取り組んだ。オペレッタのストーリーを作るにあたって、「敬・愛・信」に関係するいくつかの童話を読んだ結果、世界中で広く親しまれているグリム童話『赤ずきん』を基にすることに決めた。
 この『赤ずきん』を選んだ理由は二つあげられる。一つは、総合演習において、グリム童話の『赤ずきん』とペローの『赤ずきん』は「約束を守る」という共通のテーマを持ち、このテーマを現在の子どもたちに伝えていくことの大切さを学んだからだ。二つには、この物語のテーマである「約束を守る」ということに建学の精神の人を敬う・愛する・信じるという要素が必要だと感じたからだ。オペレッタを舞台化するにあたり、30分という限られた時間の中で伝えたいことを重点的に取り入れた。また、狼は悪くずる賢いという悪いイメージを持つことが多いが、表に出てこない狼の良い一面を舞台の上で表現することで、子どもたちにとって魅力的で刺激的な作品になるよう創作した。さらに、お花畑の持つ不思議なイメージを最大限に活かし、赤ずきんの世界とライオンの世界の橋渡しとなる場所として設定した。
 このオペレッタを作っていくにあたり、舞台班は限られた予算の中でいかに効果的な衣装・舞台装置などを作れるか、これまでに授業等で習得した造形技術を活かしながら自分達のイメージに合ったものになるようアイディアを練った。そして、身近にあるものに手直しを加えながら全て手作りにこだわった。照明では、暗転による場面転換やスポットライトによる舞台効果を使うことで、物語をスムーズに、より効果的に演技を見せられるよう工夫した。
 オペレッタ全体を支える音楽は、全て自分たちで創作した。音楽を作るにあたり、台詞には出てこない登場人物の心情を歌詞に込め、演技に深みが増すようにした。また、言葉のリズムを大切にしながら物語のイメージに合うような曲作りを進めてきた。
 キャストは発声の基本から学び、台本読み、立ち稽古を重ね表現力豊かに演じることを目指した。オーディションでは歌唱力・演技力だけではなく、その人の持つ個性や可能性を大切にし、役柄のイメージに合ったキャスト選びも行った。また、登場人物全てに大切な役割を持たせることで、どんな役柄のキャストも魅力的に演じられるように工夫した。
 赤ずきんはお母さんとW寄り道をしないWという約束を交わし、おばあちゃんの家へおつかいに出掛ける。赤ずきんはその途中、森のお花畑につい寄り道をしてしまう。そこに娘がやって来て、赤ずきんをだましおばあちゃんの家ヘー緒に行<ことになった。二人は不思議な穴を見つけ、赤ずきんが穴の中に入ると、狼も後を追うように入って行った。穴から出ると、そこはライオンの王様が国を治める別の世界が広がっていた。そこで二人は子ライオンと異世界の悪いオオカミたちに出会う。狼は獲物である赤ずきんをめくって異世界のオオカミと戦い、怪我を負ってしまうが、王様ライオンに助けられる。赤ずきんは心配そうに狼を見つめ、お母さんとの約束を破ったことを後悔するのだった。王様のお城のベッドで目を覚ました狼は赤ずきんの優しさに触れ、自分の気持ちを正直に話し始めた。赤ずきんが王様に呼ばれ部屋を出ていくと、異世界のオオカミが赤ずきんを連れ去りにやって来てベッドに寝ている狼になりすました。赤ずきんは異世界のオオカミに連れ去られてしまい王様は後を追ったが、狼は……。
 登場人物の性格から音楽、舞台にいたるまで、子どもたちが見てわかりやすく、情緒に入りやすい作品の完成を目指した。この作品を通して「約束を守る大切さ」そして「友達への優しさ」などを子どもたちに感じてもらいたい。

オペレッタに参加した学生の感想を紹介します。
 「子どもフォーラムはとても実りのあるものでした。夏休みから毎日のようにオペレツタの台本作り・演出を考えていました。いろいろなことがありましたが、最後にはみんな楽しくやり遂げたと思います。オペレッタに関係した皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」(浅野敬さん)。
 「オペレッタでおばあちゃん役という大役をさせていただきましたが、役作りがとても大変でした。でも、最後にはとても感動的なフィナーレを向かえることができたので、とても良い思い出になりました。オペレッタは、キャストだけではなく照明、脚本、大道具、衣装など、多くのスタッフに支えられて成功したと思います。本当にありがとうございました」(横山恵美さん)。
 「オペレッタのキャストをしましたが、一つのオペレッタを作るために、多くの人が助け合うことの大切さを学びました。当日まで一人一人がいろいろな想いを抱きながら、協力し合って毎日の練習に臨んでいた姿は、さすがに子ども学科の仲間たちだなと強く感じました。そして当日、会場の皆さんに大きな感動を与えることができました。私にとって、一生の宝物になりました。これからの人生の大きな力となるでしょう。本当にみなさん、ありがとうございました」(舟生武さん)。
 「今年の口頭発表は、各部屋毎に分かれていて自分の興味のあるものを重点的に見ることができ良かったと思う。また、絵本や踊りなど楽しい題材のものもたくさんあり、研究の成果を面白く見ることができた。私は、オペレッタ発表で使う衣装を一針一針、丁寧に心を込めて縫った。70人以上の仲間たちと一致団結して共同作業をしたことで、仲間との友情の絆も強まり、良い思い出となりました」(横須賀聖さん)。
 「オペレッタの衣装を担当しました。毎日、短大で遅くまで衣装を作りをしながら、キャストの人たちの真剣な練習を見ていました。本番では、公演の最初から最後まで泣いていました。子どもフォーラムは、子ども学科全体が1つになれるイベントではないかと思います。本当に感動しました。私は、オオカミの衣装作りを担当しましたが、本番で、自分たちが作った衣装を着ているキャストの姿を見て感激しました。衣装作りはとても大変でしたが、また、やりたいなあ〜。ともかく、楽しい思い出になりました」(別部紅美子さん、横山千里さん)。
 「私はオペレッタの大道具を担当しました。道具の制作や準備は大変だったけれども、協力しながら仕上げることはむしろ楽しい作業でした。今回、オペレッタの公演が大成功だったので、本当に嬉しく思っています」(安孫子翠さん)。
 「オペレッタの大道具を担当しました。毎日のようにみんなで放課後集まり、ゲームをしながら楽しく準備をしました。お陰で新しい友だちたくさんできました。本番は大成功だったので、オペレッタを選んで本当に良かったと思っています」(秋場春菜さん)。
 「オペレッタの大道具係でした。仕上がるまでいろいろ苦労しましたが、自分なりに成長できたと思います。楽しかったです」(赤井志織さん)。
 「オペレッタの音楽を担当した。音楽は作曲から編曲、演奏の担当たっだ。物語の流れにあった場面やキャラクターを「想像」することが大変だった。でも苦労して「想像」したことを「音に表す」のはとても楽しかった。音楽は、演技者や見ている方の心を高揚させるだけでなく、素直な気持ちにさせる力を持っていると思う。私は指揮者として、聴く人の心を熱くさせる方法を模索した」(布施翔平さん)。